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オステオパシーのコンセプト「体全体のつながりを診る」という考え方・・・
なんとなく理解できたけど、ぼんやりしている方が多いと思います。このページでは主に、内臓と姿勢(背骨)の関係についての考え方をお伝えしていきます。

 

どうやって人間は姿勢を保っているの?

人はどうやって姿勢を保っているのか?考えた事はありますか?

 

全く考えたことも、意識したこともないですよね?

 

そうです。意識しなくても立っているって事は、無理してないって事。

 

 

 

筋肉に一生懸命に力を入れて、踏ん張って重力に負けない様にしている人を見たことありますか?

 

人間の体内で、最もエネルギーの消耗が大きいのが筋肉。

 

ずっと筋肉を使用して立っていると12~14時間で、28000キロカロリーが必要だそうです。

 

 

 

成人男性が一日に必要と言われる総カロリー量を大きく超えてしまう。。

 

筋肉を使ってエネルギーの消耗をしたくないので、骨や腱、筋膜(腱膜)など筋肉以外の組織を使う必要があるんですね。

 

 

 

そして、そのためには身体のバランスがちゃんとしてないといけません。

 

アンバランスだと、筋肉が無理して支えようとして、エネルギーを使ってしまうから。

(足首の捻挫をしている状態では、めちゃくちゃいろんな筋肉を使って疲れるみたいな)

 

筋肉を使わないようにしているから、無理なく無駄なく立つことが出来るんです。

 

 

 

人間が立ったときに守られるべき条件

1.無駄なく効率的な機能を使う。(できるだけ筋肉を使わない)

2.バランスが取れた段階で、体は楽に感じなければならない。

 

 

では、バランスって何?

 

バランスは身体が楽に感じるポイント=重心

 

重心線とも呼ばれ、背骨の少し前にあります。(赤い点線)

この良いバランスを支えているのが、背骨+「筋肉チェーン」と呼ばれるものです。

 

これは頭~足までの筋肉の連鎖で、とても強い「筋膜」という組織に覆われているもの。

 

後ろにある筋膜(腱膜)が力強く引っ張っているから、前方に倒れずに立っていられるんですね。

(ちなみに筋肉は筋組織という組織で、筋膜は結合組織という別の組織です。筋肉と筋膜は違いますので)

 

後ろの筋膜で引っ張って、背骨間にある「椎間板」で支持する。でも、本当にこれだけで

 

良い重心線が成り立っているのでしょうか?

 

 

これでバランスがとれているかと言われると、何だか心もとないですよね?

 

前方に支えが欲しいな・・・

 

そう、背骨の前方には、空気の入った胸郭内臓と、水の入った腹部内臓があり、

 

大きな支えの役割を果たしています。

 

 

 

 

どうやって姿勢を保っているのか見えてきましたね?

 

出来るだけエネルギーの消耗を抑えて楽に立つためには、重心を保つことが必要で

 

骨(椎間板)や筋膜(腱膜)、内臓といった筋肉以外の組織の役割が大きい。

 

 

そして、背骨のカーブ(特に腰の前弯)が、圧力を前方に誘導したり、子宮や膀胱を圧迫しないように、バランスを絶妙に調整している事も分かっています。

 

 

姿勢はなぜ崩れるのか?

 

前章では、正常な人が静力学的(動かないとき)にバランスをとる方法を述べましたが

 

じゃあ、何でバランスが崩れるの?という疑問がありますね。

 

 

 

簡単に言ってしまうと、

「支える役割をしている組織(骨、筋膜、内臓)に機能障害があればバランスが崩れる」(終)

 

なんですが、ココではもう少し掘り下げて「内臓」をテーマに少し例を挙げながら解説しますね(笑)

 

 

 

例えば、メチャクチャお腹が痛くなった時、皆さんどうします?

 

自然と体を前に丸めていませんか?

 

何なら痛む所をキュッと押さえたりして。

 

 

実は、あれって無意識に内臓痙攣による痛みから身を守る反応なんです。

 

 

腹部内臓の収縮が起きて痛みが出ている事に対して

・背骨の後弯(前に曲がる)

・骨盤の後傾

・横隔膜が下がる

このようにして、お腹の中の圧力(腹圧)を高めて

 

痙攣を和らげようとしているんですね。

 

 

 

反対に、腹部内臓が膨張した状態ではどうなると思いますか?

 

 

簡単ですね。とーってもたくさん飲み食いして、「もー限界!」ってくらいになった時の事を

 

イメージしてみて下さい。

 

 

 

きっとイスの背もたれにもたれて、足を伸ばして、お腹を前に突き出す格好をしたはずです。

 

これは、拡張し肥大しすぎた内臓に対して

・腰椎前弯(反る)

・骨盤前傾

・横隔膜上がる

 

このように姿勢を変化させることで、お腹の圧力を逃がそうとしているんです。

 

 

内臓痙攣、収縮の時は丸くなって圧力を高めて

内臓拡張、肥大の時は反りかえってスペースをつくる

 

 

これらの反応は、一過性の状態だけでなく、慢性的な状態でも起こっているというのがポイントです。

 

 

骨盤内臓を例にだすと、

子宮痙攣や卵管痙攣、出産時の会陰切開の傷

これらは骨盤の内側に緊張が作られてしまっているので、内圧が高まります。

 

 

逆に、

月経困難症や子宮うっ血など、骨盤内の充血を緩和する必要がある時に

骨盤は前傾で圧力を逃がそうとします。子宮筋腫とかでもそうですね。

 

 

 

このように内臓の問題が姿勢の崩れる原因になるという

 

関係性が分かってきたのではないでしょうか?

 

 

 

 

これは腹部骨盤だけでなく、胸部でも起こります。

 

 

 

胸膜炎や気胸、無気肺などを患い、胸郭内の緊張を軽減させたい場合や

 

結核などにかかり、胸郭内圧力が増加している場合は、胸腔容量が減って

 

猫背みたいに丸くなって守ります。

肺気腫や喘息、心臓肥大、気管支炎などで胸郭内圧を逃がす必要があると

 

患者の胸腔容量は増えて

 

胸を張った姿勢が作られるのです。

 

内臓が背骨に影響を与えてアンバランスに・・ 自分で何とか出来ないの?

 

結論から言いますと・・

 

自分の意志でコントロール出来るものではありません。

 

身体の防御反応でゆがめられているからですね。

 

 

ここまでは、内臓の緊張には圧力を高め、肥大には緩めるという

 

大まかな事が分かったと思いますが、ここでは少し細かな視点から

 

例を挙げて解説してみましょう。そうすれば「自分で背筋を伸ばせば治るでしょ」

 

という楽観的な思いはなくなるはずです。

 

 

 

例1  胃疾患(胃炎など)の場合

 

緊張状態から胃を守るように折れ曲がります。

 

通常は割と縦長ですが、水平に近く移動します。

 

この時に胃の入り口と出口を近づけているのは「小網」という膜で

 

肝臓と胃を繋いでいる、別名「肝胃間膜」といいます。

 

(この「膜」という名前がポイント!

 

 

この状態を背骨側から見てみると、胃が水平に近くなったせいで

 

右側にくの字に曲がり、左側が凸になっています。

 

いわゆる「脊柱側彎症」ですね。

 

例2  肝臓がうっ血した場合

 

肝臓は体の右側にあるので、右側横隔膜が上がってスペースを広げようとします。

 

肋骨も右側に開いてきて、右肩が左肩より上になってきます。

 

背骨を観察すると、右側凸の脊柱側彎症になっていますね。

 

周りで「脂肪肝」の人がいたら試しに観察してみて!

 

多分、背骨は左に曲がっていると思います。

 

 

ただし、ここまで体の基礎状態が悪い人は、肝臓だけに問題がある

 

とは思えないので、色んなところがゆがんでいて分かりにくいかもしれませんね(笑)

 

 

 

では最初の問いに話を戻すと、、、なぜ自分の意志で姿勢は戻らないのか?

 

これらの例の様に炎症や病理が引き起こした「ゆがみ」は内臓の状態が良くなれば

 

元に戻るものもありますが、多くのケースにおいて「膜」や靭帯という組織に出来てしまった緊張が

 

取り除かれないまま残るため、いくら背筋を伸ばしても膜がジャマして動きが狭くなっているのが原因なんです。

 

 

どうやって治すの?

 

オステオパシーでは、「内臓マニピュレーション」といって

 

臓器の位置を正しい場所に戻したり

 

「膜」や「靭帯」の緊張を緩めたりする方法があります。

 

 

 

もちろん、胃炎などの炎症が強く出ている時にすぐに行うわけではなく

 

炎症が落ちついたあとに残ってしまった硬さを緩める為につかいます。

 

 

 

大切なのは、内臓疾患に対処する方法として施術するのではなく

 

内臓疾患があったであろう痕跡に施術するということ。

 

 

 

腰痛や首痛などの整形外科的な症状でも、内臓疾患の痕跡が

 

原因になることもあるってことです!

 

 

 

そんなときに「腰の矯正だ」「骨盤矯正だ」といっても

 

あまり良い効果はでないでしょう。

 

 

 

そして、どんなに施術のみを頑張っても、喫煙や食べ物(内臓の状態)に

 

全く改善傾向がみられなければ、回復の足を引っ張っていると理解して下さい。

 

 

 

内臓マニピュレーションと合わせて、体内にとりこむものを見直して

 

トータル的に体質改善につとめることが、からだを良くする

 

近道というわけなんです。

 

まとめ

 

今回は「内臓と姿勢」をテーマにしていますが、例にだしたものはほんの一部です。

 

身体中のあちこちで、同じような事が起こることがあると理解してください。

 

それに内臓だけでなく、関節や筋肉がいちばんの問題かもしれませんし

 

頭蓋骨かもしれません。。

 

 

 

 

どうしても人は目で見えている変化や、本人が感じる症状が

 

悪い部分だと思ってしまいがちです。(自分も以前はそうでした)

 

 

 

しかし、人間の身体の構造やシステムは思っているより複雑で

 

からだの中の全てのつながりから問題の原因を考えていかなければ

 

なかなか答えにたどりつけない。

 

 

というのが今回のお話しの一番のポイントですね。

 

「痛みは噓つきだ」と教えられたので、皆さんも覚えといて下さい!

 

 

 

最後に

この情報は日本オステオパシートラディショナルカレッジの講師Baudouin   Chatelle先生から教授された知識の一部です。知識や経験は財産であり、教えて頂いたことに敬意をもってこのページを作成しています。

 

これを読まれた方は、この情報をご自身の研究成果として表現することはご遠慮下さい。

 

しかし、このページのリンクを貼るのはオッケーです!(^^)!

 

 

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